NATOフォネティックコードとは?
NATOフォネティックコードは、国際無線電信スペリングアルファベットとも呼ばれ、英語のアルファベット各文字に付随する、世界的に認識された一連の単語を提供します。これは、同じように聞こえる文字の誤解を避けるために考案されたフォネティックコードの明確な例であり、特に、軍事表音アルファベットの使用やその他の重大な意思疎通において非常に重要です。
本表音アルファベットの別名称:
無線電信スペリングアルファベット
無線アルファベット
電話アルファベット
軍事アルファベット
単語スペリングアルファベット
NATOフォネティックコードが使われる理由
フォネティックコードは、特に第二次世界大戦のような紛争時に、無線や電話信号を介して文字を共有する際、誤解を防ぐために作られました。例えば、英語の「S」と「F」は電話上で同じように聞こえます。そのため、フォネティックコードを使い、どの文字を伝えたいかを明確にします。(例:「シエラのS」、「フォックストロットのF」)
フォネティックコードは、ナンバープレート番号やZIP コード、名前のスペル、数字と文字が混在したコードを伝える際に使用され、アルファベットや暗号語をつづるうえで欠かせない存在となっています。また緊急事態においても重要になりえます。ただし、SOSのような遭難信号を送るうえでは一般的には使用されません。
NATOフォネティックコードは現在でも使われている?
一世紀以上も前、1920年代に考案されたにもかかわらず、アメリカ合衆国やその他の国で数多くの人や組織により、使い続けられています。その永続性が示すように、フォネティックコードは有効であり、北太平洋条約機構 (NATO)、国際民間航空機関 (ICAO)、国際電気通信連合などの様々な機関で採用されています。 また、モールス信号アルファベットとならび、米国国家規格協会の規格にも影響を与えてきました。
フォネティックコードは、広く、軍や警察、政府機関、法律事務所、銀行、民間人の間で使用されています。
これまでの発音記号の変化
1920年代にはじめて考案されて以降、フォネティックコードにはいくつかの変更が加えられてきました。 1950年代に改訂版が作成されました。これは、国際標準化や軍事用語の変化を盛り込んだ、今日も使われる最新版となっています。
Zに対応する単語が「ゼブラ」から「ズールー」へ、Yに対応する単語が「ヨーク」から「ヤンキー」へと変更されました。また、民間人の非公式な会話においてもフォネティックコードが多少変更されることがあります。これは、 たいていNATOコードが思い出せない場合に見られます。文脈によっては、ICAOフォネティックコード、あるいは国際フォネティックコードと呼ばれることもあります。
例えば、電話でのカジュアルな会話で、アルファ・ブラボー・チャーリー(ABC)と言う単語がとっさに思い付かず、代わりにアップル・バナナ・チェリーという単語が用いられることがあるでしょう。
すべての国で同じ発音記号が使われている?
フォネティックコードは世界共通であり、ほとんどの文字が表音翻訳として同じ単語を用います。
しかし、世界中の異なる機関内で異なるバージョンが存在します。これは、たいてい方言によるもので、国によっては特定の単語が意味をなさないためです。
例えば、アメリカとイギリスではフォネティックコードが少し違います。軍の一部では、軍事フォネティックコードに若干の違いが存在します。しかし、国際民間航空機関によるNATOフォネティックコードの採用により、その使用が多くの国や分野での標準化に繋がりました。
また、国際電気通信連合(ITU)には独自のバージョン「ITUフォネティックコード」があります。これは、NATOフォネティックコードに似ていますが、国際的な電気通信の需要に対応するため特定の違いが導入されています。 知識を深めたい場合は、モールス信号覚え方を確認してください。
NATOフォネティックコード変換とは?
NATOフォネティックコード変換ツールでは、素早く簡単に、あらゆる文字またはスペルをフォネティックコードへと変換します。暗号語の伝達において役立ちます。
変換ツールの使い方
- 「変換」タブをクリックする。
- 第一テキスト欄に英語のテキストを入力する。または貼り付ける。
- 第二テキスト欄に表示されたフォネティックコードを確認する。
- NATOフォネティックコードから元のテキストに戻す場合は、 第二テキスト欄に入力する。
別のテキストを変換する場合は、欄内のテキストを削除し、上記の手順を繰り返します。異なる符号変換については、バイナリ変換を参照してください。